ゆるりアーユルヴェーダの旅 in Tagiru.
スリランカで見つけた自分を大好きになれる場所
vol.1 ドロドロと必死に戦っていた私が、アーユルヴェーダを受けた理由
「どこも悪いところはないのに、つらい・・・」
そんな感覚が半年ほど続いていた時期がありました。毎日仕事をして、ご飯を食べて、人と話して笑っている自分。でも1人になった途端、気づかれないように、でも確実に自分の中でかさを増している黒いドロドロ。当時の私は「日本人村inモンゴル、しかも大使館勤務」というニッチで特殊なコミュニティの中にいて、そこで生き抜くために相当無理をしてその場にフィットする自分を作り込んでいました。
日々のストレスはアルコールに変わり、生活リズムはガタガタ。決定的な不調はなくても、むくむし冷えるし、渦を巻きながら乱高下する気分に振り回されて我を失う日々。さらに、SNSを開いては自分の体型を他人と比べるようになってしまい、私の中の黒いドロドロ達はいよいよ勢力拡大、猛攻に打って出ます。今になって思えば、私は私の身体に不満なんてなかったし、誰かと比べて卑下するようなことなんて何もなかったのに。SNSを見るのも自分のことも嫌いになっていきました。「このままじゃまずい」と気持ちばかりが逸って、ヨガをしたり本を読んだりジャーナリングをしたり。荒れ狂う暴風雨の中、自分の舵を取り戻すために必死でした。
そんなときに知ったのが、アーユルヴェーダ。
「あのオイルを頭に垂らすエステ?」というイメージしかなかったのですが、ふと惹かれて調べてみると、府落ちする考え方がたくさん見つかりました。
5000年前にインド周辺地域で伝統医療として発展したアーユルヴェーダは「万人にとって良い食べ物、健康法はない」ということを前提に「その人の体質=個性に合った正しい食物を正しく摂り、健康な心身を作る」ためのアプローチをしていきます。
「運動後はこのサプリとプロテイン!」「女性らしい美Bodyを目指して♡」といった、私にとっては不健康でしかなかった呪いフレーズに脳内を侵食されていた私は「あ、この人たちの真似しなくていいんだ。私に合うものがいいんだ」という当たり前の、でも見失っていた小さな気づきを得て、ようやく我に返った気がしました。
そんな出会いと気づきから半年後。思いがけずスリランカへの赴任が決まり、本場のアーユルヴェーダを体験できることになるなんて。やっぱり人生面白いものです。ドロドロと必死で戦っていた過去の自分、よくやった。後は現在の私が引き受けよう。つらいつらいと泣いていた過去を踏み台にして、スリランカへ飛びました。
過去の私に背中を押されるかのように辿り着いたのは『Tagiru.』。長期限定の本格リトリートホテルです。2022年1月にオープンしたばかりのこのホテルで初の日本人ゲストとして迎えてもらい、初めてアーユルヴェーダの世界を体験してきました。Tagiru.での日々、アーユルヴェーダを通じて感じた身体と心の変化を綴ります。
– Tagiru. –
アーユルヴェーダ本格リトリートホテル
https://tagiru.com
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